マレーシア子育て/小児集中治療修行記

マレーシア生活・子育て・小児心臓集中治療・麻酔修行記

W*閉胸祭り

今日のお仕事は主に小児の閉胸の麻酔でした。

最近、PICU(小児集中治療室)の電話は僕に回ってくるようになってきています

地道に毎日何処かで、「僕は小児集中治療医です。仕事をください」と布教活動をしていた甲斐がありました

 

しかし、ここの小児心臓集中治療は酷いです。

僕が生まれる前のような治療方法をいまだにしています。

体温管理は腋窩温のみだったり(34.5度とかになっても平然としています)、そもそもクーラー強すぎて新生児いるとは思えないし。

患者さんを冷やす必要がある事も有りますが。冷やし方も酷い有様。裸にして置いておく。

日本では頭だけ冷やすと思いますけど。

これでは抹消循環に支障をきたしますし、先月は冷やしすぎて患者さんが亡くなったようです

 

何とかできないかなぁ。体温計くらい自費で買ってあげようかな。。。

意味なく患者さんが亡くなっていっていると思うんですよね。

これではうまい手術を受けた、生命力の強い子だけが生き残るというまさに野生の理論です。

宗教的にこれでいいのかもしれませんが・・・

 

また、中心静脈圧の測定も酷い有様

日本の倍の数値(VSDでCVPが14とかあり得ない)が出ていても放って置いています。

強心薬を上げると、何で今必要なの?って聞かれました。

こんな心臓張ってたら強心薬ないと死んじゃうよ。って言い返しましたけど。

手術を終えた外科医に理由を聞いても、ゴニョゴニョ言うだけでわかっていなそうなので聞くのを辞めました。

 

マレーシアの患者さんって、手術を受けるタイミングが日本と違うので(お金、保険、文化や宗教の違いがあるので)日本の常識は通用しないんだろうか。

完全に未知の領域に踏み込んだ感じがします。

これは正しい医療なんでしょうか。

チャンスがあれば一晩でも僕に管理させて貰えたら変わると思うんですけど。

でももしかしたらぼくが間違っていてレーシアの患者さんはこうじゃないと管理できないのかもしれません。

 

今日コードブルーで呼ばれた若い心筋梗塞の患者さんも日本なら助かる可能性がある状況でした。

蘇生もお祈りしてあっさり終わってしまいましたし。

なんだかモヤモヤしてしまいます。

 

そんな中そろそろビザが出なくてストレスが限界です。

コロナウイルスのせいで簡単にシンガポールに出ることもできなくなってしまいました。

まさに背水の陣。

現在CEOが厚生労働省的な所と掛け合ってくれているみたいですが、うまく行くかわかりません

精神的に辛いです。

家族に負担をかけている事もありますし。

 

今日は美味しいマンゴー食べてぐっすり寝よう。

せめて僕のビザだけでも出れば気が楽になるんですけどね。

 

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