今日も朝から大忙し。
患者さん搬送のために2人医師が消えたのもあって、、、
30床あるICUに僕含め医師が4人しかいないという状況に。
淡々と仕事をこなして行くしかありません。
そして今日は初めて、自分の意見をしっかり述べてみることにしました。
ここってICU専従医が施設に1人しかいないこともあって、みんなボスの言いなりなんですよ。
それって多分ボスも寂しいと思うんです。
誰も意見すらしてくれないって、想像以上にキツいですよ。
そこで、
僕「この患者の肺が悪いのは心臓術後によくある肺水腫ではなくて、炎症によるものやひょっとして間質性肺炎かもしれない。胸部写真だけだと素人にはわかんないから、CT撮って診断しよう。」
ボス「言っていることはわかる。けどお金の問題もあるから、少し様子見せて。」
これは納得できますね。日本だとあまり考えないで良いコストの事(日本だと国と保険が払ってくれますから、患者さんに負担は殆どありません)をこの国では考えなくてはなりません。
僕はここの文化や風習を知りませんので、了承しました。
そうするとボスは嬉しかったのか、、、
その後絡まれて、仕事を増やされました泣
そんなこんなで気づくと2時近く。
CCU(心臓カテーテル後や心不全の患者さんがいるところ)から電話が何回もなります。
(僕まだ正規職員じゃないのに何で僕の電話番号IJNに登録されているんでしょうね)
ナース「TAVI(心臓の出口の弁にカテーテルを使って人工弁を置いてくる手術)後の患者の管理して欲しいんですけど。」
僕「え?CCUの今日の担当の先生に連絡してよ」
ナース「え?今日誰も来てませんよ?」
僕「・・・・行きます」
こういうことはIJNでよくあることなんだそうです。
人が足りな過ぎて見逃しがあったり手薄になったり。
これは流石に1人じゃ無理(CCUにも10人以上呼吸器のついた患者さんがいます)なので、
ピポさんと手分けしてやる事にしました。
TAVI後の患者さんを一般病棟に毛が生えたくらいのところ=CCUに入れて管理しているのがハイボリュームセンター(沢山患者さんが来る病院)らしいですね。
結構恐ろしい合併症ありますけどね。。。
そんなこんなで管理をしていると、、、
院内放送「CODE BLUE ICL」
ピポさんと走りました。
すると、、、
心臓カテーテル治療をしている患者さんが心停止したようです。
そこにはマレー人麻酔科フェローシップのdr Fが既にいました。
彼女はちょっと出来る風だったので挿管を手助けすることに。
そして挿管をした後に、点滴を取る事になりました。
かなりお二人になられた患者さんでしたが、彼女は迷いなく内頸静脈に18gのサーフローを挿入。
これは思わず旨いって言ってしまいましたね。
日本では超音波を使わず内頸静脈を穿刺して合併症を作った暁には裁判で負けると思いますけど、マレーシアでは超音波を使わないことが多いです。
何の方法を使っても<素早く><失敗せず>に手技をこなせば勝ちですから、素晴らしいテクニックだったと思います。
しかしここからがIJNの悪いところ。
手技をするのはいいんですけど、管理を適当にやるんです。
こういう心停止後の患者さんは丁寧に扱わないと再度心停止します。
緊急の患者さんなら致し方ない所もあります(コンディションが整っていませんので)けど、定期手術の患者さんです。
状況からみて心停止してしまうのはしょうがないですが、その後のケアはどう考えてもちゃんとすべきと思います。
今日はIJNの「良いところ」と「悪いところ」が見れた一日でした。
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