ようやく少し経つ仕事にも慣れてきて、心に余裕ができてきました。
医師免許も発行されたので、医療行為も堂々と行うことができます。
今日は呼吸状態が悪くなった患者さんの喉に管を入れると言う、麻酔科医としては一番初歩的な手技を行いました。
なお、タイトルにある喉頭鏡と言うのは麻酔科医としては患者さんの喉を診察する、自分の手足のように思える器具のことです。
日本にある装備とは極めて異なり、
キーツ(ジャクソンリース)がない
ETCO2がない
喉頭鏡が暗い
口サクションがヤンカーのみ
局所麻酔のスプレーがない
枕がないから首の位置調整が出来ない
手伝ってくれる人がいない(手伝い方が違う)
状況で覚醒下緊急気管挿管を行いました。
子供病院から来たので(子供には覚醒下で口に管は入れられません)覚醒下気管挿管は久しぶりで緊張しましたが、何とか成功。
麻酔スプレーが無いのでフェンタニル(麻酔をする薬) の使い方を絶妙にしないと呼吸が落ちて撃沈します。苦痛のあまりない、苦痛を取りすぎない(苦痛を取りすぎると呼吸が止まって死にます)程度です。
さらに、気管挿管出来たかどうかが胸の上がり、聴診とチューブの曇りでしか判断できないので不安で仕方ない感じでした。(日本だと普通確認するためのカプノメータという機械がどこにでもありますし、キーツという器具で手の感触で呼吸がわかります)
しかし、このような恵まれていない環境で成長できることはあるでしょう。
また、点滴を取る時も驚きでした。
血管のとても細い患者さんに点滴を取る時、
日本と違って細い針が有りません笑
子供の病棟行けばあるとか言われましたけど、、、悔しいので意地でも取ってやります。
先ずはこういう地道な手技でスタッフからの信頼を得ていこうと思います。
マレー語も少しは覚えないとなぁ、患者さんと話するとき困るし。
余談ですが、循環器の医者に
頻脈が治らない患者がいるんだけどJapaneseマジックはないか?って聞かれたので、
祈るだけ。
って答えたら受けてました笑
こういうのが海外では受けるんだなー。と勉強になりました。
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