マレーシア子育て/小児集中治療修行記

マレーシア生活・子育て・小児心臓集中治療・麻酔修行記

W*やはり工場にはマニュアルが存在する

アジアでも有数のハイボリュームセンターであるIJN(日本の単施設の大体10-50倍の患者がいます)。

確かにConsultantという上司にあたる医師はあまり変わることが無いようですが、下の医者は極めて経験が少ない医者も居ますし、国もバラバラ、語学もそこそこ、交代も激しい。

これで患者さんを安全に管理できているのだから驚きです。

おそらく患者さんを安全に管理するマニュアルのようなものがあると思って、同僚に聞いてみたところ・・・やはり存在しました。

 

f:id:mammy_in_malaysia:20200112184930j:plain

小児分野に関しては、極めてPoor(全然まとまってない)のであまり参考になりませんが、麻酔導入に関してはルールが示されています。

また、成人の状態が悪い患者さんに対しては安全を担保する導入がルール化されていました。これは海外の施設(特に欧米)では珍しく(欧米の施設では割と強引な導入をしているところもあるようです)、アジア人はやはり繊細なのでしょう。

f:id:mammy_in_malaysia:20200112185929j:plain

術後管理に関しては、痛みを中心に考える最近主流の術後管理ですね。

特に右室機能を大切に考えていて、痛みによる肺高血圧や頻脈が最も右室機能に悪さをする。と考えているあたりは経験に加えエビデンスをしっかり取り入れている印象です。

 

実は前施設で、いなくなる前数か月前より小児心臓麻酔と集中治療マニュアルを僕が作成しました。(欲しい方はコメントで連絡ください)

このマニュアルは当然現在の施設で適応できるものではないと思います(どの施設の同じようにできるわけでは決してありません)が、僕はこの研修後に前施設に戻るつもりなので、どうすれば誰にでも・同様な・管理ができるのかということを常に考えていきたいと考えています。

誰かがいないと出来ないなんて言うのは術者だけの問題で、僕らサポートする側の人間は常に同じクオリティを患者さんと術者の先生に提供しなければいけないんです。

これを理解していない人間は世の中にごまんといて、「自分の特殊性=僕じゃなきゃ出きない」というくだらない優越感をキープしようとしているサポート側の医者がいます。

この二年間の研修で、簡潔で高い安全性を持ったマニュアルを作成することができるか。というのが課題です。

 

医師海外留学を応援してくれる方は、クリックお願いします!

にほんブログ村 海外生活ブログ マレーシア情報へ
にほんブログ村

W