完全に暇人です。
来週からは働きます。VISAがまだ無いので無給ですけど。
今日は僕が考案した安全かつ簡便な硬膜外麻酔針を使った皮下トンネル法を紹介します。
この方法は後輩の臨床研究テーマ、論文、発表に使いたいと思っています。
皆様読んでも、やってみるだけにして下さい。
小児硬膜外・持続末梢神経ブロックの皮下トンネル法は、感染率減少と固定性向上において有用だと言われています。
様々なやり方が考案されていますが、日本国内で積極的にやっている施設はあまりないのではないでしょうか?それはなぜでしょう?
皮下トンネル法は16・18ゲージ針ならやった事のある方(ペイン経験者だと特に)はある程度器用であれば自信を持ってやることができると思います。
小児で使う19ゲージ針の場合、針孔が小さいことでのトンネル作成困難が問題となります。
また、カテーテルも細くて弱い為カテーテル損傷や穿刺事故が起こりやすくなることも問題でしょう。(カテーテル断裂や損傷については報告があります)
おそらく手技の困難性から、カテーテル断裂等の合併症を引き起こすことがあると懸念があり避けられているのでしょう。
患者に利益があるのに、手技が困難なせいでやらない
それはつまり、
(下手だから)患者に最大限の利益をもたらす麻酔を行っていない
それは・・・プロとしてどうなんでしょう?
確かに合併症率が高い手技はやるべきではありません。
しかし、それは自分のやり方の工夫で解決できるものもあるのではないでしょうか?
それでは、誰でもできる(小児)硬膜外針を使った安全な皮下トンネル法を紹介します。
まず、用意する硬膜外針は内筒が鉄針のものが好ましいです。
もしなければ22Gのカテラン針(外筒に入れば何でもよい)でも使ってください。
【準備】
まずは通常に穿刺(個人的には皮下トンネルと穿刺針の角度が急にならない傍正中法のほうが好きです)して、硬膜外チューブを留置してください。
内筒を針の持ち手から1~1.5cmのところを支点にして30~45度ほど曲げます。
上の図を参照してください。
①を硬膜外の最初の穿刺点、②を皮下トンネルを通ってチューブを出したい点とします。
1:①の穴でとチューブの隙間から内筒をチューブを傷つけないように慎重に挿入します。
2:内筒を②から出します。
3:患者さんの外で内筒の先と外筒の先を結合させます。内筒であればがっちりくっつくと思います。内筒の代わりにカテラン針でやるとスカスカ外筒とずれることがあるので自分を刺さないように注意
4:内筒・外筒を結合させたものを内筒をガイドにして①より外筒の先が出るまで押し込む。結合部が皮膚から出るとき少し皮膚と引っかかる抵抗感がありますので、慎重にやってください。(当然針先はチューブと擦れているわけではない)
5:内筒を外筒から引き抜く。外筒からあとはチューブを挿入して、外套を抜去して完成!
では皆さんやってみてください。コメントお待ちしています。
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